神経ブロック注射とは、局所麻酔薬、ステロイドなどを神経の近くに浸透させる方法です。
神経や神経の周りで起きている炎症や興奮、痛みの伝導や自律神経の交感神経の興奮を遮断できるので「痛み」を抑えることができるようになります。そして、組織の血流は改善し、筋肉のこわばりが解消されるようになります。
内服薬と違ってその神経が支配する限局された部位にしか効果は現れませんので、全身性の副作用(眠気やふらつき、便秘など)の心配はほとんどありません。
適応や効果には個人差があり専門医が症状によって判断します。1回のブロックで充分な効果があるケースもありますが、週に1回程度の間隔で4~5回行うケースやそれ以上続ける場合もあります。合併症として出血、感染、神経損傷などがありますが、手技に卓越した専門医がなるべく細い針で痛くないように表面の麻酔をして速やかに行いますのでご安心ください。
神経ブロック注射の対象となるのは以下のようなものがあります。
腰痛症、椎間板ヘルニア(頸椎・腰椎)、脊柱管狭窄症(頸部・腰部)、坐骨神経痛、頸椎症・ストレートネック・スマホ首、頸椎症性神経根症、頸肩腕症候群、筋膜性疼痛症候群(首こり、肩こり、腰痛)、肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)、変形性関節症、関節リウマチ、頭痛(片頭痛・緊張型頭痛・群発頭痛など)、三叉神経痛、非定型顔面痛、抜歯後疼痛、顎関節症、帯状疱疹後神経痛、術後遷延痛、脳卒中後疼痛、四肢血行障害、内臓の病気(がん、腫瘍、消化器系疾患、腎疾患、婦人科疾患等)、複合性局所疼痛症候群(CRPS)、帯状疱疹後神経痛など